血沈(赤血球沈降速度)の基準値
1時間後
男性:1〜10mm
女性:2〜15mm
遅延している(基準とより低い)ときに考えられる病気
赤血球増多症、血液凝固因子の減少、免疫グロブリンの減少など
症状
原因となる病気にともなう症状。自覚症状がないことも多い
亢進(基準値より高い)しているときに考えられる病気
貧血、肺炎・結核・肝炎などの感染症、がん、肝硬変、白血病、膠原病、心筋梗塞、ネフローゼ症候群など
症状
感染や炎症の場合は発熱や痛みなど、貧血では疲労回復や息切れなど、そのほか原因となる病気にともなう症状
検査の目的・意義、検査時の注意
血沈の検査は採血した血液に血が固まらないようにする薬を混ぜて、細い管に入れて置いておき、1時間後に、沈んだ赤血球などの層と上澄みの間のラインがどのくらい下がったかを見ます。
より多く下がった場合を『亢進』、あまり下がらない場合を『遅延』といいます。
この検査だけで病気の診断はできませんが、感染症やがん、膠原病などによる炎症があると大きく亢進してくるので、それらの早期発見に利用されます。
また、炎症の進行状態や回復状態を確認するのにも用いられます。簡単なわりに、メリットが大きい検査です。
異常を放置しておくと…
この検査だけで病気を診断することはできません。結果に異常があった場合は必ず詳しい検査を受ける必要があります。
特に亢進(赤血球が早く大きく沈む)が見られた場合は、がんや膠原病などの重大な病気が隠れていることがあるので、放置しないようにしましょう。
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